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2020年03月25日 更新
校長室から 6
生徒の皆さんへ
昨日は中学3年生を除く学年の登校日でした。今日は中学3年生の卒業式です。昨日と今日、学校には生徒の声が響いています。ふだんは騒々しいと思う生徒のざわめきがなんと心地よいことかと再認識し、おもわず顔がゆるんでいる自分に気が付きました。
アメリカンフットボール部は自分たちで的を作って楕円形のボールを投げて命中率を競っていました。水泳部はプールサイドに集まり、陸上部は4人で組んで、重いおもりを順に投げる練習をしていました。サッカー部は顧問の周りに集まり、ソフトボール部は荒れ果てたグランドを何人かで整備することから始めていました。野球部は全員がマスクして距離をとり準備体操に余念がありませんでした。卓球部は二つに分かれて真剣に打ち合っていました。剣道部の気合の入った掛け声は校舎中にこだましていました。それに対し、柔道部は車座になり静かにミーティングをしていました。生物部はエサやりをするなどまだまだほかの部や生徒会も活動していたのでしょうが、皆、仲間とのやりとりが中心でした。今回は、感染防止のため原則としてそれぞれ1メートル離れて活動するんですよと職員会議で先生方に話しましたが、それを守りながらも、それぞれの部の一体感を強く感じました。久々に集まり、仲間意識があふれていたからでしょうか。
先日、1通の手紙を受け取りました。あるお祖父さんからでした。滝川のHPを見て、先生方の励ましの言葉が並んでいるのを見て、おもわず筆を執ったとありました。お礼の言葉が並んでいましたが「孫にも人間として大きく成長してほしい。滝川ボーイとして…悔いのない学生生活を送ってほしい」と書かれていました。孫を思うおじいさんの気持ちがあふれていました。思わずありがたいと思いました。休校になって、皆さんを心配している人がたくさんいます。
こうやって『校長室から』という文章を書いていると、色々な生徒の顔が浮かびます。そして、彼ら一人ひとりに語り掛けたいという思いがわいてきます。たぶんこのような文章をHPに掲載するのはこれが最後になると思われますが、私の頭の中に浮かんだ多くの生徒諸君に感謝しつつ、感染拡大防止の取り組みを継続しながら、一旦、休校が明けたことを宣言します。
がんばれ滝川生! コロナなどに負けるな! 己を磨け!
令和2年3月25日
滝川中・高等学校長 江本博明