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2020年03月13日 更新

校長室から4

生徒の皆さんへ
兵庫県のコロナウイルス感染の現状や周りの状況を考えて、昨日お知らせしたように、本校の休校を3月24日(火)まで延長しました。皆さんにさらに不自由をしいることになりますが、感染防止のため、ご協力をお願いします。

 さて、昨日の午前中は、高校新入学者の一部が保護者とともに登校しました。高校入試の関連行事で、休校中でしたが実施しました。換気に努め、互いに離れて座り、アルコール消毒液を置き、咳エチケットに配慮しながら、できるだけ短縮して実施しました。校舎内で久しぶりに学生服姿の生徒の集団を目にしました。その姿を見ていると、皆さんはどうしているのだろうかと思ってしまいました。一昨日、教職員の激励メッセージをホームページに掲載しました。先生や職員の方々の皆さんを思う気持ちが、それぞれ一行に凝縮されているように思います。人の思いとは不思議なものです。当たり前の日常から離れた生活をおくる皆さんに贈るメッセージです。

 ところで、一昨日は3月11日、東日本大震災から10年目に入りました。未曽有の死者が発生した大災害でした。本校には、毎年のように現地を訪れ、話を聞いたり、作業を手伝ったりしている生徒たちがいます。学園祭でのわかめの販売はその結果ですが、被災地では、災害にあうと、当たり前の日々が懐かしかったという話を聞くそうです。実際に身内を亡くした人や、津波で全てを失った人の話を聞いた生徒は心を動かされ、日常を大切にしようと思ったと言います。当たり前であることがいかに貴重かと思うのです。

 いま皆さんは不自由な生活をおくることを余儀なくされています。不自由な生活をおくっていると色々な思いがわいてくるものです。鬼ごっこをしたい、友人に会いたい、あの場所に行ってみたい、あれをやってみたいなど。不自由だからこそ、日常の大切さにも心が動き、あれもしたいこれもしたいと思うのでしょう。ぜひ、その思いを書き留めておいてください。日常が戻ったとき、当たり前の日々が続くようになったとき、そっと書き留めたペーパーを出してみましょう。書き留めた中にきっとあなたが求めるものがあるような気がします。友だちといる時間を大事にする、自分の夢は海外へ出て活躍することだ、毎日、親にそっと感謝する…
 不自由な生活にも可能性はあるものです。皆さんにとってこの休校に意味がありますようにと願って、休校継続のお知らせを昨日、出しました。
 令和2年3月13日
滝川中・高等学校長 江本博明